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「Sohoの街でみかけた
ベビーカーでのお散歩風景」
親子は一緒に寝るもの?? 
――『オフスプリング』の記事から

 気になる記事の方だが、それはブルーのiBookを背負った金髪の女の子の写真が表紙になっている創刊号に載っていた。記事のタイトルは「ザ・スリープ・ウォーズ」。つまり、アメリカじゃ、子供の寝かせ方が大問題というわけだ。私の姉などは、日本古来の伝統に乗っ取って、夫婦と四人の子供が、川の字というより、三本川X2という感じで一緒に寝ているというのに。もしもアメリカ人にそんなことを言おうものなら、子供の独立心のためによろしくないとすぐにお説教されてしまうだろう。アメリカの親子は一緒の部屋で眠らない。その記事には、いつからどうしてそういうことになったのかが、簡単な年表形式で説明されていた。
ローマ教会の教えとフロイトの夢判断

 「そもそも」と記事は格調高く始まる。人類の歴史においては、人々が集まって眠るのが一般的で、中世ヨーロッパでは、家族はおろか召使いたちまで、共に火を囲み、裸で眠っていたのだそうだ。ところが、14世紀末、ローマ教会の神学者が「寝床の共有は、肉欲を芽生えさせる」と説いてから、子供を乳母に預けひとりで寝かせるのが理想の子育ての姿となる。また、1899年、精神医学者フロイトが「エディプス・コンプレックス」を論じると、ますます親子は別の部屋で眠るべきだと皆が思うようになる。


「ワシントン・スクエアにて」


「ワシントン・スクエアにて」
21世紀は、「川の字」の時代になるか?

 1999年に発行された『ニューヨーカー』誌に、子供と親が一緒に寝るべきかどうかについてのエッセイが掲載されたが、「結局は、どっちでもいいんじゃないか」という話で終わっていた。親子が一緒に寝ていれば、いいこともあるし、わるいこともある。結局、そんなことは、親子の勝手というわけだ。だけど、なんといっても、はやりものに弱いのがアメリカ人である。親子は「川の字」で一緒に寝るのが理想だと言う医者か有名人なんかが現れれば、私の姉の子育てがいきなり脚光を浴びる日が来るのかもしれない。
おわり


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