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赤ちゃんのケアと気がかり

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赤ちゃんのケアと気がかり
   
目次へ  9.赤ちゃんについて気になること
9−1 目やに
   赤ちゃんの目頭に、白い目やにが少しついていることがありますが、これは心配はいりません。しかし、黄色い目やにがべっとりついて、目が開けられないようなときは結膜炎です。受診して治療を受けましょう。
 赤ちゃんが涙目で、寝て起きたときに目やにがつくときは、目と鼻の間のくだの通りが悪い(鼻涙管狭窄)可能性があります。この時は、指をきれいに洗ったあと、ガーゼの上から目の内側と鼻の間をのの字を書くように軽くマッサージをしましょう。それでもよくならなければ眼科を受診しましょう。
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9−2 しゃっくり
   新生児は神経の調節がよくできないためか、しゃっくりをよくします。そのまま具合が悪くなることはありませんが、苦しくなって泣くことがあります。しゃっくりが出たら抱き上げてみましょう。母乳か湯冷ましを飲ませるのもよいですが、いやがって飲まないときは、抱いて様子を見ます。
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  9−3 頭にこぶがある
   お産のとき、狭い産道を通り抜けるために、頭の皮膚の下がぶよぶよとふくれるのを産瘤といいます。これは生後1−2日で消えます。
 お産のあと2−3日して頭の右側か左側に寄って、ぶよぶよしているこぶに気づくことがあります。さわっても痛がらず、泣きません。これは頭の骨と骨膜の間に出血したもので、頭血腫といいます。脳の中に出血したものではありませんから、心配はいりません。数カ月でだんだんと吸収されますが、初めは固いこぶになり、それから平らになっていきます。
 骨膜のさらの外側にある、帽状腱膜という部分の下に出血することがあります。吸引分娩で生まれた赤ちゃんに多くみられます。
 これは頭全体に出血がひろがりやすく、強い貧血や黄疸の原因になることがあるので気をつけます。この場合は、赤ちゃんの頭の向きにより、血腫(こぶ)が移動することが特徴です。頭血腫は心配いりませんが、帽状腱膜下出血は小児科医の診察が必要です。
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  9−4 乳がふくれている
   赤ちゃんのお乳がふくれていることがありますが、これはお母さんのホルモンが赤ちゃんの体内で作用したためで、心配はいりません。つまむと白い乳汁が出ることもあります。これを奇乳とか魔乳とかいいます。無理にしぼってはいけません。これは男の子と女の子の区別はありません。お乳の先が白くなっていることがありますが、これも自然になくなりますから心配ありません。
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9−5 同じ方向ばかり向く
   大部分の赤ちゃんは右か左をよく向いています。これを向きぐせといいます。赤ちゃんの頭が片方ばかり向いていると斜頚ではないかと心配することがありますが、向きぐせでは頭をもって左右に曲げれば首が自由に動きます。
 同じ方向ばかり向いていると、頭の片方が平らになり、このためますます同じ方向を向くようになります。これを防ぐために、頭の片方にタオルなどを置いて他の方向を向かせようとしても、頭がずれてうまくいきません。それよりも、肩の下にタオルを入れて背中全体を斜めにするとよいのです。しかし、赤ちゃんがいやがるならば、無理にしてはいけません。向きぐせによる頭のいびつはお座りする7−8カ月頃が最も目立ちますが、歩き始めると3歳頃までに、大部分はわからなくなります。
 寝ているとき頭が一方ばかり向いていて、反対側に向けてもすぐ元にもどるときには斜頚が考えられます。これは首の横前にある筋肉が縮んで、こぶのようになり、首をその方向に引っぱるためです。手で首をさわるとしこりがふれます。しこりのある方に頭を傾けて、顔は反対側を向いています。

 以前は、マッサージをしてしこりをほぐすことをしましたが、現在はマッサージをしないで様子をみるようになりました。それは、1歳までに自然に治ることが多いからです。治らない時は手術をします。医師の診察を受けて、時々診てもらうといいでしょう。
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文責/日本小児保健協会

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