3歳児健診
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健診の意義:
人間は集団で社会生活を行うのが特徴です。3歳頃になると母子分離ができ、保育園や幼稚園などでの集団生活が可能となります。子どもが集団生活を行うのに必要な社会性や生活習慣、言語、運動などの基本的発達が達成されているかを診る、子どもがこれから社会生活を行う上で大切な健診です。
それと共に、これから幼児期にかけては子どもにとって、基本的生活習慣のしつけや、基本的行動発達の獲得、基本的心の発達を獲得する上で重要な時期ですので、それらの獲得に必要な養育態度を知り、身に付けるのに絶好の機会です。
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健診の内容:
身長・体重などの身体計測、内科的診察の他に、精神運動発達、生活習慣、言語発達、社会性の発達、視力・聴力テストなどが行われます。3歳児健診は集団生活を行うのに必要な社会性の発達、生活習慣の発達、行動上の問題、心の安らかな発達、言葉の発達などが主なチェック項目です。これらの発達を知る主な項目は次の通りです。
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主なチェック項目 |
1.
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階段を足を交互にして一段ずつ昇り、
降りるときは一段ずつ足を揃えて降りますか
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2.
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片足で数秒立てますか |
3.
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三輪車がこげますか |
4.
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低い所より飛び降りられますか |
5.
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積み木で9個の塔が作れますか |
6.
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小さい物(小豆や大豆)を指先でつまみますか |
7.
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日中オシッコがひとりでできますか |
8.
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まねて丸が書けますか |
9.
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ほとんどこぼさないでひとりで食事しますか |
10.
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簡単な靴がはけますか |
11.
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歌をうたいますか |
12.
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「これなあに」などとうるさくたずねますか |
13.
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文章を話しますか(3語文以上) |
14.
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ごっこ遊びをしますか |
15.
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「いくつ」「お名前は」がわかりますか |
16.
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何でも自分の思いどおりしたがり、
親の言うことを聞きませんか |
17.
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赤、青などの色がわかりますか
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保健指導・相談:
食事・栄養、運動などの生活習慣の説明と相談、しつけについての相談、友達との遊びや保育園などでの問題、落ちつきがない、乱暴、我慢ができない、言うことを聞かないなどの行動上の問題や言葉の相談などを行っています。これらのことに問題がある子に対しては日常生活の相談・助言やいろいろの療育がおこなわれます。どんなことでも気軽に相談しましょう。
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留意点:
身体発育ばかりでなく、行動上の個人差も段々と目立つ時期です。他の子との比較ではなく自分の子の良い所を見付け、それを育てるようにして下さい。
子どもは親の言葉により育ちます。子どもの欠点を指摘して無理に直そうとしたり、叱る、怒るよりも良い所を見付けてほめる、長所を伸ばす方が子どもは育ちます。子どもの話しを聞き、子どもの身になって考える養育態度が重要です。
して良い、悪いなど結論をだす必要は少しもありません。長所、短所、得意なところ、不得意なところがあるのは当たり前です。自分の子を信じ、育つのを見守りましょう。
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文責/日本小児保健協会 |