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中国の子供

中国の保育園での筆者

■都会では、なくなりつつある
「股われパンツ」

 家庭のベットには、おばあちゃんが作ってくれた薄い綿入りの「おねしょぶとん」を敷いて、その上には、ビニールのおねしょパットやバスタオルなどが何層にも重ねている。昼寝や夜はこれで安心とはいいたいところだが、やっぱり失敗はある。だから、おねしょぶとんは何枚か用意して、干しては使う方法である。
 一般的に、トイレトレーニング時期から2歳くらいまでは、「股われパンツ」といって、ズボンやパンツの股部分が、ボタンもスナップもつかずに割れているものをはいている。

 男の子はお尻の前も後ろも丸見えスタイルで、女の子はスカートをはいているので、パンツをはかないのが中国式である。
 保育所では、食事のあとは、座席の真中にまあるく穴のあいたイスにすわらせる。このイスの下にはポット型のおまるが設置してあり、股われパンツのおかげで、脱がせずとも用が足せるということになる。
 日本に住む中国人の子ども達の中にも股われパンツをはいている子もいて、はじめて見た保育所の先生は、かなり戸惑うようである。
 しかし、日本も昔は、農家で野良仕事のときに、おむつをつけずに、「えじこ」などと呼ばれたまあるい籠(移動式の簡易おまる)の中に赤ちゃんを入れて連れて行き、あぜ道に置いて仕事をした習慣があった。中国では、農家での育児生活の知恵が都会での育児にも伝承されて現代まで残っていたわけだ。  


■市場開放政策で遅くなった
「おむつはずし」

 この10年くらいの間に、中国の育児文化も大きく様変わりしている。
 股われパンツの子ども達は都会の幼稚園や保育所からほとんど姿を消してきた。
 そして、紙おむつ1パックの値段が1カ月の家族の生活費という時代から、紙おむつで子育てをしている人たちもいる。高収入で核家族の若い世代が中心だが、彼らの子供たちは、当然のことながら6カ月ではおむつがはずれないし、そのことに不便さを感じてはいない。
 市場開放政策で、香港や日本などから便利な育児用品が輸入されて、中国製でも同じような製品がつぎつぎに生産されている。
 中国では「四・二・一総合症(症候群)」と言って、4人の祖父母の上に両親がおり、その上に一人っ子の“小皇帝”が鎮座している。育児用品が大きな影響を与える現代の育児様式であるが、中国にも急速に、日本の「6つポケット」の消費育児と同じ傾向が広まりつつある。

<おわり>



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