



*お知らせ
『親子不全=〈キレない〉子どもの育て方』(講談社現代新書)
水島さんが、豊富な臨床例から、
こころを養うコミュニケーションの方法を
明快に綴った本です。
伝え、聞き、理解し、話し合う−−コミュニケーション能力を、
どう育んでいったらいいかのヒント、そして
自分を大切にする気持ち、「自尊心」を持つ大切さが
ていねいに説かれています。悩みもふっとぶ! 絶対おすすめの1冊です!
水島さんのホームページ
http://www.mizu.nu/
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*健康な心でいるためには
自分が健康な心でいるためには、私の場合は、
やっぱりストレスを溜めないこと、
そのためにコミュニケーションを
必ずすること、ですね。
頭にきたら、その人にその日のうちに伝えるようにする。
言いにくいことでも、ここぞというときには、
「こんなこと言うけど怒らないでね」「こういう目的のためには
どうしても言わなきゃいけない」と言って話したりします。
思っていることを誠実にちゃんと話せば、怒る人というのは、
あんまりいないと思っています。
*弱点は悪ではない
よく患者さんから「自分はこのままでいいんだろうか」
という悩みを聞くんですが、
そんなに人間てがらりと変われないと思います。
人には、いろんな弱点がありますが、
私は何が弱点かを自分がわかっていればいいや、と思っています。
変わらなくて損をしている部分もありますけど、
それを変えないと、人間として劣っているというふうには思わないですね。
弱点ではあるけれども、「悪」ではない。
こんなもんだからしょうがない、と割り切っています。
逆に、自分のことを嫌いとか悪いとか、マイナスに思うことで、
実際にどんどんみじめになって弱点がますますひどくなったりしますから、
「これでいいんだ」と自分を認めた方が楽です。
*「自分に自信がある」人なんてほとんどいない
「これでいいんだ」というのは、自信を持つ、ということとも
少し違って、自分を大切にする気持ちのことです。
私は「自尊心」と言っているんですが、
これは自分に誇りや生きる気力を持たせてくれる。
だいたい、「自分に自信がある/ない」というのは変な言葉で、
この言葉でいろんな人が惑わされているんじゃないかと思います。
「自分に自信がある」なんて心底言い切れる人は
あまりいないし、いたらむしろ病気じゃないか、と思うくらいで、
多くの人は自分に自信もないし、やりたいことも決まっていない、
どうしたらいいんだろうなあって思いながら、
その日その日を食いつないでいくものだと思います。
そのなかで、できないことはできないんだから、
まずできることだけをやる、これは治療の基本でもありますけど、
今日はやるべきことができた、と満足する日もあれば、
できなかったー、と周りの人に話して
まあいいやってスッキリして寝る日もある、
それが健全な人間の在り方なんじゃないかな、と思います。
*「今日が大事」の過ごし方
そう言ってるわりには、私も毎日、
今日を大事に暮らしてるわけじゃないんですけど(笑)。
でも、「今日が大事」なんだけれども、
これはもう、ふて寝して過ごすのが賢いなっていう日もありますね。
巡り合わせの悪い日もありますし、生理前で気分が落ち込むこともある。
私はわりと春先はいつも気分が落ち込むんですけど、
そういうときにもう、動きまわらずにじっと静かに過ごす、
それも「今日を大事」にする過ごし方じゃないでしょうか。
「今日が大事、だから頑張れ」ってことじゃないんです。
あまり後悔しないように、1日を自分らしく健康に過ごせたらいいと思っています。
まあ最近は、ふて寝したくても忙しくてできませんが。
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