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目次へ 12 .転倒・転落の予防
   小さな子どもが転んだり、落ちたりすることはよくあることです。元気のいい子なら、ちょっと転んだりすることは毎日でもみられることでしょう。3歳までのあいだに、病院にかかった、あるいは電話で相談した転落は1,000人のうち224人、転倒は130人というデータもあります。 転落・転倒のために亡くなった子ども(平成15年)は0歳(6人)、1〜4歳(21人)、5〜9歳(11人)、10〜14歳(10人)となっていますが、65歳以上の老人では1日に10人以上が転落・転倒のために亡くなっています。
12−1 転びやすいのはなぜか?
   乳幼児が転びやすい原因の第一は、平衡感覚が十分発達していないためです。また、体幹に比べて頭が大きくて重く、重心の位置が高いこと、子どもの視野は大人に比べて狭いことも関係しています。
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12−2 どんな所で転倒・転落するのか?
   転落が起こる状況にはいろいろなものがありますが、死亡や後遺症を残す危険性は、転落した高さと落下地点の表面の性状によって左右されます。 乳児では、ベビーベッド、クーハン、ハイチェアなどからの転落、1歳前後からは階段、歩行器ごと階段から転落、ベビーカーやショッピングカートからの転落、自転車の荷台、二段ベッドからの転落もみられます。危険なのは高層階のベランダや窓など高所からの転落です。年齢が長ずるにしたがって公園の遊具、屋根、工事現場などから転落します。
 乳幼児の転倒は滑りやすい場所でみられることが多く、転倒して家具の尖った角やガラスにぶつかります。年長になるとスポーツに関連した転倒がみられます。
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12−3 転ばないようにするには?
   これはなかなかむずかしいことです。靴下をはいていると床の上で滑ることがあります。大きなスリッパをはいているのも危険です。
 床に水がこぼれたら、すぐに拭くなどの配慮も必要です。お風呂場はとくに滑りやすいので注意が必要です。通学路の転倒防止のためには、雪や氷を速やかに取り除きます。  
 乳児では、歩行器ごと地下室に転落して死亡する事故が起こるため、カナダでは歩行器の製造、販売が禁止されています。
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12−4 子どもの生活環境をチェック
   子どもの生活環境の整備が大切です。歩行する平面の段差をなくす、じゅうたんや流しの下にマットを敷かない、じゅうたんを敷くなら全面に敷く、床に電気コードや新聞紙を放置しない、などに気をつけます。 すなわち、乳幼児が主に生活する空間には、なるべくものを置かないようにします。また、部屋の明るさも十分かどうかチェックしてください。
 高い場所には子どもが近づくことができないようにし、ベランダには踏み台となるものは置かないようにします。ベランダの柵側に冷房の室外機、洗濯機を置くことは危険です。これらを設置するときは柵から60cm以上離して設置します。 転落防止のためには、窓には格子、ベランダの防護柵の隙間は11cm以下に、二段ベッドはマットレスより少なくとも12.5cm以上高い柵で四方を囲む必要があります。高所からの転落を予防するため、柵の高さは足がかりから90cm以上の高さが必要です。地面や床から76cm以上の高さがある足場には手すりを取り付けます。 手すりの直径が4.5cm未満であれば子どもの手でつかむことができます。高所の窓や網戸は、10cmまでしか開かないようにします。
 転んだときに、その衝撃をやわらげるためには、テーブルの角にクッションカバーをつけたり、ガラスにぶつかったときの対策として、強化ガラスを使用するか、ガラスに飛散防止フィルムを吹き付けます。階段のすそ部分の床には、詰め物をした柔らかいカーペットや衝撃吸収素材を張っておきます。 体育館のような活動性が高い場所では、壁にパッドを張り、壁からの突起物は除去する必要があります。
 また、はさみや箸やフォーク、歯ブラシを持ったり、口に入れたままで転び、口の中を突くとたいへん危険ですので、尖った物を持って歩くことはやめさせます。
 スポーツでの転倒もよくみられます。ローラースケートのときはヘルメットをかぶり、肘や膝にはパットを当てます。自転車に乗るときもヘルメットの着用が勧められています。 頻回に痙攣を起こして倒れる子どもにはヘッドギアをつける場合もあります。
 医療機関を受診することが必要な転落、転倒が起こったら、「子どもたちから目を離さないようにしましょう」と言うだけではなく、具体的に構造物を改良、あるいは撤去しなければ、必ず同じ事故が発生します。
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文責/日本小児保健協会
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