季節の素材・よもぎ 春/3〜5月
さわやかな香りの和風ハーブ。きく科の植物で、食用にするのは春の若葉。たっぷりのお湯でゆで、水にさらし、アク(灰汁)を抜いて使います。おなじみの草もちは、ゆでたよもぎをすり鉢ですって加えたもの。ほかに、おひたしや汁の実、菜飯にもされます。
古くから、邪気を払って寿命を延ばす薬草とされ、5月の端午の節句には、よもぎを束ねた「薬玉」(くすだま)を作って柱にかけ、「長寿丸」と呼んで一家の長寿を願い、病よけのまじないとしました。ほかに、生の葉の絞り汁は虫さされに、葉はお風呂に入れて身体が温まる入浴剤に。乾燥させた葉は、煎じて胃の薬になります。また葉の裏の白い綿毛は、お灸に使われる「もぐさ」にされます。たんぱく質のほか、ミネラル、ビタミンA、C、B1,B2、繊維質も含みます。
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