|
|
|
|
|
|
|
3 .誤飲の予防 |
|
|
|
本来、食べてはならないものを口に入れて飲んでしまうことを誤飲といいます。 |
|
|
|
3−1 実態 |
|
|
|
わが国において、医療機関を受診する誤飲の発生頻度は、生後5カ月から1歳5カ月のあいだは4%、1歳6カ月から3歳未満は約1%となっています。誤飲する物質はさまざまですが、最も多いのがタバコ、続いて医薬品、化粧品、洗剤、殺虫剤の順となっています。
子どもが「おとなしいな」と思って、見ると口にタバコを入れていた、などということは日常茶飯事です。わが国では、畳や床の上が生活の場となっているため、乳児の誤飲の発生頻度は欧米の3〜4倍といわれています。 |
|
▲Page Topへ |
|
3−2 誤飲を予防するには |
|
|
|
生後5カ月を過ぎると、手を出してものをつかむ、つかんだものは口に持っていくというのが正常の発達です。そこで、子どもの口に入るサイズのものを放置しておくと誤飲してしまうわけです。
欧米では、3歳児の最大口径である32mm、長さ25〜57mmのプラスチックの円筒(Choke tester)を保護者に渡し、この中に入るものは誤飲する危険性があると教えています。口径32mmの値は、アメリカ消費者製品安全委員会の3歳未満児用「小型部品」規格の値で、安全なおもちゃの基準値としても使われています。
このスケールに入らないものであっても、3歳未満の小児で窒息死した例が報告されています。そこで、われわれは日本人小児の開口最大距離、並びに口腔容積を計測しました(図)。そして、その計測値に基づいたスケールを作製しました。これを、誤飲、窒息予防のスケールとして「誤飲チェッカー」という名称をつけました。これは日本家族計画協会(電話03-3269-4727)から購入することができます。このスケールに入ってしまうものは、床から1メートル以上の高さのところに置くようにすれば、誤飲事故を防ぐことができます。
保育の場で、このスケールを使って乳児の誤飲を予防しましょう。頬が床につくくらい目線を低くして、園の中をチェックしてみてください。少なくとも、週に一回はチェックしてみましょう。
|
|
▲Page Topへ |
文責/日本小児保健協会 |
|
|
|
|Back|Top|Next| |
|